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【W杯結果】WMFワールドカップ2023 in UAE

W杯出場/結果報告

第4回目となる、世界ミニフットボール連盟(以下、WMF)が主催のW杯が2023年10月25日〜11月4日の期間にて開催された。WMFには150カ国が加盟し、ワールドカップには32カ国が出場した。
アマチュア最高峰の本大会の出場資格は、各国の1部リーグ選手や23-24シーズンのフットサル代表選手の出場は認められていない。しかし、過去には”元”サッカーA代表の選手も参加し、大会のレベルの高さを物語っている。

開会式

開会式は、初日の試合の後の夕方から行われた。盛大なマーチングバンド、花火、ダンス、そして民族衣装のカンドゥーラを着たパフォーマンスが披露された。
開会式には、現在ホームタウンを今回のW杯開催地、ラアス・アル=ハイマに置くエミレーツ・クラブに所属のアンドレス・イニエスタ選手も出席し、会場は大いに盛り上がった。

32カ国が参加W杯

今回のW杯には、全世界から32カ国が参加。4チーム、8グループの予選リーグからスタートし、各グループ上位2チームが決勝トーナメントへ進出する。
これまでの優勝国であるアメリカ、チェコ、メキシコももちろん参加。また今年に開催されたミニフットボールヨーロッパチャンピオンシップにて優勝したモンテネグロとそれぞれの国が揃った。
日本代表チームは、世界のサッカー経験者を中心に選手が集められた。



#1 GK 木村健吾 Kimura Kengo ☆キャプテン
2000/3/6 | Concepción/スペイン

#3 FP 滝啓太 Taki Keita
2004/3/24 | SC相模原U21→ORAN袋井/日本

#4 FP 佐野豪 Sano Go
2005/3/7 | FK Podgorica/モンテネグロ

#5 FP 原田陸斗 Harada Rikuto
2003/10/3 | ジェフユナイテッド市原・千葉U18→東京23FC/日本

#6 FP 渡邉銀士 Watanabe Ginji
2002/5/13 | FK RIBNICA/モンテネグロ

#7 FP 前田達也 Maeda Tatsuya
2004/10/1 | FC BASARA Mainz/ドイツ

#8 FP 尾崎崇仁 Ozaki Shuto
2000/7/6 | Nk Orehovica/クロアチア→神奈川教員SC/日本

#10 FP 井上 龍也 Inoue Tatsuya
1999/10/26 | FK Pljevlja/モンテネグロ

#11 FP 濱野龍 Hamano Ryu
2002/10/1 | Nk Orehovica/クロアチア→京都産業大学ONZE/日本

日本のグループ予選

日本のグループ予選は、ブルガリア、オマーン、モンテネグロと同グループとなった。
初戦のオマーン戦は、ミニフットボールという競技に慣れる、ピッチに慣れる、環境に慣れることも求められた。
緊張の中でも、事前準備のこともあり、大量ゴールの13点をマークし、大会でも一目置かれるチームとなった。

一方で、ブルガリアとモンテネグロは3-0でブルガリアが勝利した。それだけブルガリアはミニフットボールが強い。
映像をチェックし、ミーティングを重ね、相手のGKの特徴、繋ぎ方を確認して臨んだブルガリア戦。

最大の山、ブルガリア戦

ブルガリア戦は大きな注目となった。日本はこれまで予選を通過したことがない。
それでもオマーン相手に13点を取る日本の攻撃力にブルガリアも要注意チームに日本を認定していた。
作戦は、『開始30秒の突撃』
キックオフと共に全線プレスからチャンスを作ったが、ここではゴールが奪えなかった。
この試合は、ブルガリアのGKの技術が高く、時間を使われることが厳しい状況になることは分かっていただけに、何よりも先制点が鍵となっていた。
開始10分までは攻守にわたり、とても安定し、チャンスも作れるが、シュートの質、本数がどうしても足りないと感じる前半だった。
相手の先制ゴールを許してしまい、その後はやはりGKを使った時間稼ぎにあい、日本メンバーは次第に体力が削られていく。最終スコアは、0-3となった。

最後の希望、モンテネグロ戦

予選最後のモンテネグロ戦。この試合は、得失点の関係上、引き分け以上で決勝に上がることができる。
もちろん勝利を目指して戦った、モンテネグロ戦。相手は世界平均身長ランキング2位のモンテネグロであり、ロングボールで前の選手に当ててくるボールがとて厄介で、フィジカル的に負けてしまうシーンが続いた。失点をするも前半終了間際に前田のゴールで追いつくが、その直後また失点をし1-2で前半を折り返した。
後半に入っても互いに一歩も譲らない、目を離したら、油断を1つでもしたら、集中を一瞬でも欠いたらいけないというくらいの緊張感。
惜しいシーンが立て続けに作れたが、なかなかそのゴールを奪うことができない。
試合はそのまま1-2で終了となり、日本代表は予選リーグにて敗退となってしまった。

優勝はルーマニア!

本大会の決勝戦は、ルーマニアvsカザフスタンとなった。カザフスタンに関しては誰もがノーマークのジャイアントキリングチーム。
流れはルーマニア優位に見えたが、前半途中にカザフスタンの1回の攻撃が、たった1回の攻撃から、ルーマニアのオウンゴールとなりカザフスタンが先制。
完全に流れがわからなくなった、決勝戦は、その後2-2となり延長戦を経てPK戦へともつれ込んだ。

カザフスタンが先行となるPK戦。カザフスタンのシュートを止めるも、ルーマニアのゴールも止められる。
観客も、いつ決まるの?という流れの「14-13」というPKスコアにより、ルーマニアが優勝した!

大会を振り返って

No.8尾崎崇仁は大会を以下のように振り返った。
“ミニフットボールにはサッカーにもありフットサルにもある魅力が両方詰まった新しい競技である感じました。
少人数だからこそ起こりうる攻守の切り替えやゲームの展開の速さは試合をしている人だけでなく観ている人も非常に面白いと感じていたと思います。
また、大会の規模もとても大きく、国歌が流れたり、VARが導入されていたり、派手な開会式、閉会式があったり、多くの観客が入ったりと日本代表の選手として参加できてとても幸せな時間でした。
W杯は普段なかなか交流することのできない外国人とサッカーを通じて交流することができるのでその国の文化を知ることができるし、新たな出会いや発見があると思います。
お互いに国を背負って熱い思いを持ち、相手国にリスペクトを持ってプレーをし、それをぶつけ合う楽しさに心が躍りました。
2023年のW杯に出場させていただいた身として、これからもっとミニフットボールが盛り上がり、大きくなっていくことを願っていますし、自身もそこに関与していきたいと思っています。
改めまして、今回のW杯に関わってくださった全ての方々に感謝します。
本当にありがとうございました。”

それだけ大きなW杯となったことは間違いない。
アマチュア最大のワールドカップ。次回はまた2年後になる。

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